「松竹大船調」

皆さんは、「松竹大船調」という言葉をご存じだろうか?
1936年に、松竹の撮影所は、蒲田から鎌倉の大船に移転された。
そして、初代の撮影所所長城戸四郎は「松竹大船調」といわれる独特のスタイルを確立し、黄金期を築いたのである。

私は、大学卒業後、広告業界などを経てから、映画含めた映像コンテンツの世界に入った。
もちろん、若いころから映画に対する憧れはあり、長く生活している鎌倉の地にはこういう歴史があり、少なからず影響を受けたと言える。

しかし、松竹大船撮影所はすでに閉鎖されている。
私自身も、ここに映画の仕事で来たことはない。
(松竹は、新木場に新撮影所用の土地を確保していた。私も築地の松竹本社で「新撮影所準備室」の札を見たことはあったが、結局それは頓挫したらしい)

写真は、仕事で大船に行った際、昼に町中華を食べたついでに(すいません)、「松竹前交差点」に立ち寄って撮った写真だ。
閉鎖が2000年ということを考えると、もう若い子たちはそんなことさえ知らずにここにいるのだろうなあ…。