アマプラで『ゴーストキラー』を観た

この作品も公開後3ヶ月での配信である。
マーケティングだろう…。
<ストーリー>
とある日の朝、大学生のふみかは帰宅途中に足がもつれ倒れ込んでしまう。
立ち上がろうとした時、転がっている薬莢を見つけ、拾う―。
帰宅したふみかは、自分にしか見えない男を見つけパニックに陥る。
元殺し屋だという男の幽霊・工藤に嫌悪感を抱くが、その後ふみかは工藤の手を握ると力が乗り移り、戦えることが判明。
工藤を避けていたふみかだったが、自分を助けてくれた工藤に徐々に心を開き始める。
ふみかは工藤の成仏の為に協力することとなったが…。
TBSドラマ『御上先生』、先日ブログを書いた映画『夏の砂の上』、そして今年NHK連続テレビ小説『ばけばけ』の主役と、今ノリに乗っている高石あかりの主演作品である。
楽しみにしていた。感想としては…。
以前、室賀厚氏が監督した『SCORE』という映画があった。
ジャパンホームビデオの社員で、アクション映画マニアだった室賀氏が超低予算で撮ったアクション作品であった。
私は、そこそこ楽しめた記憶があるが、まあ世間の評判同様「『レザボア・ドッグス』に似てるな…」という感想もいただいた。
私は、この作品がパクリとか、そういうことを言っているのではない。
ただ、プロのアクション監督である園村健介氏が監督をして作った、まあ『SCORE』同様に、「一点突破」な作品という感じがした。
アクションは「見事」である。
そう「見事」としか言いようがない…。逆にリアリティを全く感じなかった。
女の子でこういう映画を撮りたかったということなのだろう。
しかし、そのアクション(格闘)シーンは長いし、何かジャッキー・チェンのカンフー映画と趣が似ているような気がした。
ただ、ジャッキー映画とは決定的に違うのは、ジャッキーの映画は笑いだったり、涙だったり、いろんな物がてんこ盛りで、エンターテインメントとして楽しいのだ。
しかし、この映画はと言うと「アクションの品評会」のような、まさに一点突破に賭けた作品であり、残念ながら深みやドラマや映画としての面白みを感じることはなかった。
もう一つ愚痴を言えば…。
もし、こういう単館系で勝負するなら、劇場でのロングランを狙ってAmazonと事前に番販の話なんかしないほうがいい。
こういうマーケティング手法は、「ハナから劇場で勝負をしない映画」としてのレッテルを貼られ、この監督に対する次回作以降の評価となる気がするから…。