TBS映画部の映画
『マイホームヒーロー』。
地上波放送局製作映画にしては、放送時のスケールが小さい。
(その割に、宣伝の露出は大きかったが)
それに深夜枠でも、テレビドラマとしては、さほど話題にもならなかった気もするが…。
TBSは、たまにそういうのがある気がする。
『賭ケグルイ』なんかもそうだが、放送と映画のメディアミックスありきで進めると、テレビでバズらずとも、もはや映画製作を進めていくしかないのだろう。
私は公開初週の平日の夕方~夜に観たが、大きい劇場に、おそらく一桁か、行っても10数人の観客数だった。
これだと、初週は一日6回回しだったが、シネコンだと2週目以降は大幅に回数を減らさざるを得ないだろう。
私はテレビの連ドラも観ていた。(まあ、乃木坂ファンなのだから仕方あるまい 笑)
なので、内容的には途中段階まで、そこそこ楽しめたのだが、やはり映画から登場した人物のキャラクター像が唐突すぎると感じた。
大沢隼人のギャル男的扮装の意味も説明もないまま、父親を殺された復讐者であることが急に種明かしされるし(なぜ吹き矢なのかもよくわからん)、さんざんドラマでも描かれてもよかったはずの間野会のトップ(志野)が映画になって急に現れるし、ドラマでは間野会の幹部的な描かれ方だった窪が「傭兵上がりの殺し屋」になってるし。それに、その窪と志野は「友達」みたいな描かれ方だったのも???だ。
1クール放送したドラマで、キャラを描写する時間もあっただろうに。映画になって唐突に出て来たり、キャラ変したりするのは、「なぜ?」と思わざるを得ない。
極め付きは(実は映画の終盤の頃は、もう興味が薄れてきてしまったから、集中を欠いて理解できなかったのかもしれんが…)、あれだけの火に包まれた志野は死ななかったってことなのか?半グレの恭一は鳥栖家と仲良しになったってことなのか?
もし、そうなのだとしたら、いい加減なハッピーエンド過ぎる。
最近、1カットの隙もないような『哀れなるものたち』を観た後だから、練られてない脚本、演出の穴ばかり見えてしまった映画であった。