なるほど『アナログ』って、そういうことね

ビートたけし原作。二宮和也、波瑠主演の映画『アナログ』を観た。
いい映画だった。泣きましたよ。
『アナログ』というタイトルは、モチーフがアナログ的なものであり、テーマがデジタル時代におけるアナログ(生っぽいもの)の良さを描いているのね。
この映画のトーン(ゆったりしていて、それでいてドラマはちゃんとある)も好きだし、ニノにしろ波瑠にしろ、すごくよかった。

ただ、(テレビバラエティ出身の)タカハタ秀太監督だからか、時折、テレビっぽい演出が垣間見えてしまう。
特に、ニノと、友人である桐谷健太と浜野謙太のシーンは、そんな「アドリブ合戦いらないよ」と思ってしまうほどアドリブが生かしてあるし(カットしてないし)、桐谷健太の泣きのシーンは「『半沢直樹』かっ!」と突っ込みたくなるほど力んでいた。

そして一番気になったのは、ラストシーンだ。
(ラストは原作もこうなのかなあ?読んでないからわからないが…)
『ゴジラ-1.0』もそうだが、ちょっと、ハッピーエンドな感じがしすぎて、逆に、リアリティが欠けてしまっている。やはり、脳に損傷を負ったら、もしそういうことが本当にあるんだとしても、そういうことになってしまうのは、???では。(ちょっと何言ってるかわからないんですけど…。って感じだが、ネタバレになるから仕方あるまい)
僕は残念ながら、最後の最後に涙が引っ込んでしまった。

ただ、正直、興行成績はそれほどではないのかもしれないが、全体を通して言えば良い映画だし、観て損はないと言えるのではないだろうか。

では。また書きます。