アマプラで『わたしの幸せな結婚』を今更ながら観た

Amazon Primeで塚原あゆ子監督作品『わたしの幸せな結婚』を観た。
ブログにも書いた『ラストマイル』(主演:満島ひかり)『ファーストキス 1ST KISS』(主演:松たか子)と立て続けにヒット作、且つ私の大好きな作品を生み出している監督の作品だ。

<ストーリー>
文明開化もめざましい近代日本。帝都に屋敷を構える名家の長女・斎森美世(今田美桜)は実母を早くに亡くし、幼い頃から継母と異母妹から虐げられて生きてきた。
すべてを諦め、日々耐え忍んでやり過ごすだけの彼女に命じられたのは、美しくも冷酷な軍人・久堂清霞(目黒蓮)との政略結婚だった。
数多の婚約者候補が逃げ出したという噂の通り、清霞は美世を冷たくあしらう。
しかし逃げ帰る場所さえもない美世は、久堂家で過ごすうちに、清霞が実のところ悪評通りの人物ではないことに気づいていく。
そして清霞もまた、これまでに言い寄ってきた婚約者たちとは違うものを美世に感じ、いつしか互いに心を通わせ、それぞれが抱いていた孤独が溶けていく。
「望んでしまった…少しでも長く、この人と居たいと」
しかしその頃帝都では、不穏な【災い】が次々に人々を襲う。清霞はその最中で国を司る帝から、国民の盾となることを命じられる。命を賭して戦う清霞。その身を案ずる美世。
しかしその【災い】の影には、思いもよらぬ陰謀が渦巻いていた。任務を全うする清霞の背後で、美世にも魔の手が迫る。やがて残酷な運命が、容赦なく二人を切り裂いていく―
願うのはたったひとつ、あなたの幸せ。

アニメや映画のポスタービジュアルを見た瞬間に感じるのは「目黒蓮の甘々のラブストーリー」。
しかし、始まった瞬間から「あれっ??」と感じた。
「なんか、荒俣宏みたいだな」。
映画公開当初は、このポスタービジュアルで目黒君主役では、流石に観に行く事を逡巡した。
しかし今、塚原あゆ子監督作品を観ようと思った時、アマプラにこれがアップされていたので観ることにしたのだが、割と画作りも時代物(ある種SF物)のアクションムービー感が強く、女の子向けアニメ感はそれほど感じなかった。
設定も含め、まさに『帝都物語』を彷彿させるものだった。

『ファーストキス 1ST KISS』の画作りでも感じたが、この監督は普通のテレビドラマのディレクターとは違う。
横長の画作りに強いこだわりを感じるし、そのおかげで我々オジサンの鑑賞にも堪える作品となっている。
確かに、ラブストーリーの部分はあるのだが、しかし、最終的な鑑賞後感は「面白い時代物のアクションムービー」を観たと感じる作品になっている。

おそらく、テレビドラマと掛け持ちにはなるのだろうが、早く塚原監督の新作の映画が観たいな、と、思える良作であった。