『ミッション:インポッシブル ファイナルレコニング』

「トム・クルーズ、還暦過ぎてんだぜ…」。
もちろん、世界的ムービースターであることは疑いないが、真のアクションスターでもある。
格闘(マーシャルアーツとか)を極めたアクションスターはいても、彼のように走ったり飛んだりのプリミティブなアクションで、観客を感動させるアクションスターはそうはいない。
それをスタントを入れずに撮るんだから、今回の映像におけるリアリティと迫力もとんでもない!
<あらすじ>
人工知能エンティティの破壊を目指すイーサンは、ソースコードが眠る潜水艦にたどり着くため単身で行動。
そこであえて逮捕され、米大統領に近づく。
一方、残されたチームは潜水艦の所在地を求めて行動し、かつてCIAのアナリストだった意外な人物に遭遇する…。
正直、「あらすじ」にもなっていない「さわり」だけだが、この映画はやはりストーリー云々ではなく、まず「観る」ことが大事だと思う。
そうしないと、このとんでもないアクションを体験できないから。
とはいえ、ちょっとしくったこともある…。
シリーズほぼ観ているのに、前作だけ観ていなかった。
考えてみれば、前作のタイトルが『デッドレコニング PART ONE』だから、次に公開する本作が『PART TWO』つまり続編であるのに、タイトルが『ファイナルレコニング』になっていたから、なんとなく前作のことを気にせず、野面で劇場に行ってしまった。
だから、前回からのキャラクターが多く登場していて、(ある程度説明はあるんだけど、)ちょっとそこについて行けずに、入り込めない自分も正直いた。
しかし、それも序盤だけの話。すぐにイーサン(トム・クルーズ)は走り回るし、無茶はするし、飛行機にぶら下がるし、もうそれだけで十分楽しめる作品となっている。
(ちょっとネタバレになるが)ずっと、仲間だったルーサーが死んじゃったし、『ファイナル』とつくからには最後なのかな…?と思わせる部分もあるのだが、そこはプロデューサーでもあるトム・クルーズ、ドル箱シリーズをそう簡単にはギブアップしないだろう。
この2作で、新たなチームも出来たし、おそらく続いていくのではないだろうか。
ちなみに、私は、ブライアン・デ・パルマ監督の第1作が一番好きだ。
アクションとしても奇想天外で面白いし、脚本の面白さを見事に昇華した映像表現も素晴らしい。
例のテーマ曲の入れ方といい、往年のテレビドラマシリーズ『スパイ大作戦』の決め台詞“Good morning Mr.Phelps.”の使い方といい、思わず開催を叫んでしまうシーンも目白押しだからだ。
Amazon Primeなどの配信では、前作等ディスカウントしたレンタル料金で観ることもできるようだ。
『デッドレコニング PART ONE』を観てから、もう一回観に行こうかなあ。