『青春18×2 君へと続く道』
映画『青春18×2 君へと続く道』を観た。
ロードムービー的要素もあり、冒頭からJRに乗るシーンも多い。で、タイトル『青春18…』から、てっきりJRのタイアップ映画だと思ってしまった。
(ジミー・ライ『青春18×2 日本慢車放浪記』という原作物なのね)
ちょっと前に別の映画を観た時、この映画の予告編を見て、いわゆる「ヌケがよい」映画だと感じて観ることにした。
正直、普段ならタイトルに「青春」とついた段階で敬遠するような体質ではあるので、結構、劇場に行くまでにカロリーを消費した気がするが、行って良かったと思えるウエルメイドな作品であった。
役者について言えば、清原果耶もよかったが、シュー・グァンハンという台湾の役者がすごくよかった。
18歳と36歳の主人公を演じているのだが、もはや別人と思えるほど、子供と青年を演じ分けていて感心した。
日本の若いハンサム(死語か?)な役者にはない「ナイーブさ」「純朴さ」があって、これからもチェックしていきたいと思わせる演技派であった。
海外と日本の美しい情景が対比的に入る恋愛もの、という意味では、同時期の日本映画『四月になれば彼女は』と似ている部分もあるのかもしれない。
しかし、残念ながらあちらは観る気がしなかった…。
東宝映画部出身の川村元気原作。佐藤健・長澤まさみ主演。小林武音楽。主題歌 藤井風…。
少し前なら、大ヒット間違いなしの組み合わせだろうが、もはや鼻につく…。
予告編の「ウユニ塩湖」を見た時から、私は「寒い…」と感じてしまった。
『青春18×2 君へと続く道』とシュー・グァンハンには、間違いなくその「寒さ」とは違う、心のひだをくすぐる「甘酸っぱさ」があった。
このブログを読まれた方にも是非観てほしい、そんな青春恋愛映画の秀作であった。
※観てもいないのに、『四月になれば彼女は』を悪く書きすぎたか…。すいません。