『劇場版 TOKYO MER 〜走る緊急救命室〜南海ミッション』を観た

「ディザスタームービー」とは
人々を恐怖・不安に陥れる地震、噴火、大津波、暴風雨、隕石の落下といった自然の災害、高層ビルの火災、大事故をテーマにした作品である。
私は総じて、この「ディザスタームービー」というジャンルのものが好きだ。
この映画はTBSドラマから連なる作品ではあるのだが、前作の(横浜ランドマークタワー火災を描いた)映画から、完全にディザスタームービージャンルに進出したようだ。

<ストーリー>
2025年、これまでの実績が評価され、全国の主要都市である札幌・仙台・名古屋・大阪・福岡に新たなMERが誕生していた。
一方、沖縄・鹿児島では離島地域に対応できるMERの誘致活動が活発化。
オペ室を搭載した特殊車両=NK1を乗せたフェリーで、南の海の島々を巡る“南海MER”の試験運用が開始された。
TOKYO MERチーフドクターの喜多見、看護師の夏梅は指導スタッフとして南海MERに赴任し、医療が行き届かない離島医療に従事していた。
そんなある日、とある南の島で突如として大規模な噴火が発生。
溶岩が村を焼き尽くし、飛び交う巨大な噴石が道路や建物を破壊する。
噴煙のため、ヘリコプターによる上空からの救助は不可能。
そして海上自衛隊や海上保安庁の到着には、なお数十分を要する……。
絶望的な状況の中、島に取り残された79名の全員の命を救うため、南海MERは決死のミッションに挑んでいく。

前回のランドマークタワーの火災を描いた映画が、ディザスタームービーの金字塔『タワーリング・インフェルノ』だとしたら、今回の作品は、トミー・リー・ジョーンズ主演『ボルケーノ』を想像するとわかりやすい。
もちろん、パクリなどと言っているのではなく、ある程度そういった過去の名作を下敷きにしながら、現代的な要素を取り入れていくという手法は、映画製作において何ら問題はない。
この作品も、製作開始時期等不明だが、現在も続くトカラ列島の群発地震〜火山活動の活発化というタイムリーな要素が含まれており、ある意味、地震大国日本が作るべき映画であったと言える。

脚本、そして火山噴火や溶岩の映像もクオリティが高く、観ていてリアリティもあり、ハラハラドキドキもしたし、日本人らしい「自己犠牲」の精神を描いたヒューマニズムをモチーフにしながらも、中途半端な恋愛要素などは入らず、ディザスタームービーの「王道」を突き進む映画として好感が持てた。
興行収入も、公開三日間で9.1億円を突破し、今年の実写映画の一位を記録したとのこと。
私が観に行った回も、夏休みとはいえ、平日の昼間にもかかわらず八割方埋まっていたようだし、まあ、第三弾も製作されるのは間違いないだろう。

一点だけケチをつけさせていただければ…。
これはドラマ時代からの「お約束」ではあるのだが、ミッションが片が付いた後に、TOKYO MERのオペレーションルームで女の子が負傷者数の報告をするシーンが必ずある。
その報告の最後に「今回の死者は…、ゼロです!」と言うと、みんな「やった〜!」と叫んで大騒ぎ。
「いや、そんなの知ってるだろ!情報集約するオペレーションルームなんだから‼︎」。
あのシーンだけ、私は毎度興醒めしてしまう…。
まあでも、面白い映画だと思います。


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